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肌の老化がもたらすシワやたるみなどを防ぎ、みずみずしい肌に戻すと期待されている「ヒアルロン酸」。
その正体はどんなもので、どうしてはりやつやのある肌に回復させることができるのかを見ていきましょう。



●飲むべきか、塗るべきか。ヒアルロン酸の摂取方法

実際に私たちが使うのは、市販されている商品、つまり美肌効果が期待できる化粧品やアンチエイジングのサブリメントが中心ということになるでしょう。
ここで注意しなければならないのは、商品の選び方です。天然のヒアルロン酸は高分子なので、そのままでは、飲んでも塗っても体内にはほとんど吸収されません。商品を購入するときは、低分子化処理をされたものを選びましょう。
また、原料や抽出方法はさまぎまです。バイオ技術や化学物質を使ったものを避け、天然のヒアルロン酸を抽出したものを選んだほうが良さそうです。
ちなみに、市販の商品にはニワトリのとさかや牛、豚の軟骨から抽出された天然のヒアルロン酸が使われているものが多いようです。ただし、輸入食肉などの問題が多い昨今、十分に安全性を吟味したうえで購入したいものです。
ヒアルロン酸の体内での合成には、マグネシウムと亜鉛が欠かせません。また、ヒアルロン酸同様に美肌に欠かせないコラーゲンの生成に必要なビタミンCや、ヒアルロン酸を全身の細胞に運搬するのを助けるビタミンEなども一緒に摂るようにしましょう。




●化粧品や医薬品に含まれるヒアルロン酸の効能

ヒアルロン酸が注目される理由の最たるものは、1グラムあたり6000ミリリットルといわれる抜群の保水力です。これは、皮膚の保湿性や弾力性、粘弾性を保つために欠かせない特徴です。
私たちの身近なところでは、化粧水や乳液、クリームなどの化粧品に含まれており、シワやたるみなどの肌の老化を抑える働きが知られています。
ヒアルロン酸は、加齢とともに減少してしまうため、それを補うアンチエイジングのサブリメントの成分としても注目されています。
このほか、整形外科では関節機能改善剤、眼科では点眼剤や手術補助剤、皮膚科では創傷治癒剤の成分として、医薬品にも応用されています。




●美肌効果だけじゃないヒアルロン酸の特性と役割

ヒアルロン酸はムコ多糖類のひとつで、私たちの皮膚や関節液、眼球硝子体や大動脈など、体内のいたるところに存在しているものなのです。
ヒアルロン酸自体は栄善素ではありません。しかし、細胞と細胞の間に存在し、水分を保つてクッションのような役割で組織を保護したり、全身に栄養素を運んだりという大切な役目を担っているのです。
しかし、このヒアルロン酸は無尽蔵というわけではありません。体内の量は、年を重ねるごとに減少してしまいます。それに伴って、体内のコラーゲンやエラスチンも減るために、皮膚のはりやつやが失われて、シワやたるみが増えてしまうのです。
一般的には大人の皮膚に含まれるヒアルロン酸の量は、すべすべした赤ちゃんの肌の20分の1だといわれています。赤ちゃんと大人の肌の違いが一目瞭然なのも納得せぎるを得ません。


●ヒアルロン酸の体内の主な存在場所と働き
*目
眼球硝子体のヒアルロン酸は、緩衝作用よって衝撃から組織を守る一方、組織の形状を維持する働きもある。
*皮膚
真皮に多く存在するヒアルロン酸は、水分を保持して皮膚の乾燥を防ぐために不可欠な存在である。
*関節
関節液や関節軟骨に含まれるヒアルロン酸には、関節の働きを良くする潤滑作用やクッションの役目を果たす緩衝作用がおる。




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