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夏の強い日差しのせいで傷ついているのは肌だけではありません。実は目だって日焼けするのです。ここでは、目を紫外線から守る有効的な手段とダメージを受けてしまったあとのケア方法を紹介します。



紫外線対策をしても、完全に紫外線をシャットアウトするのは不可能。ダメージを受けた日には、有効成分が入っている目薬をさすなど、適切な処置が欠かせません。
たとえば、紫外線が引き起こした炎症を抑えるのに有効な硫酸亜鉛。この抗炎症剤には、粘膜の表皮細胞のタンパク質と結合して、破壊された組織の再生を促す作用があります。このほか、塩酸ナファゾリンなどの充血除去剤や新陳代謝を高めるビタミンなどの栄養分が配合された食品が良いでしょう。


●目の健康維持に有効な主な栄養素と食品例
栄養素 効能・特徴 食品例
アントシアニン 目の疲れや知覚機能の改善に働く色素成分。網膜にある視覚情報を伝えるタンパク質、ロドプシンを活性化し、その再合成を助ける。 ブルーベリー、カシス
ルテイン 活性酸素を中和する抗酸化作用のある色素成分。網膜を光の酸化から守る。 ほうれん草、ブロッコリー、ケール、レタス
ゼアキサンチン 活性酸素を中和する抗酸化作用のある色素成分。網膜を保護し、加齢による眼病を防ぐ。 ほうれん草、ブロッコリー、ケール、卵黄
ドコサヘキサエン酸(DHA) 活性酸素の発生を抑制する不飽和脂肪酸。網膜、神経、血管を柔軟にし、視力回復に働く。 サバ、サンマ、ブリ、マグロ、数の子、うなぎ
ビタミンA/ベーターカロチン 抗酸化物質として重要なビタミン。夜間視力の維持、粘膜機能の維持を助ける。 (ビタミンA)イクラ、ししゃも
(ベーターカロチン)カボチャ、ニンジン




私たち日本人は眼球が黒く、欧米人に比べて日光の眩しさを感じにくいのは事実ですが、自覚症状がないからといって、ダメージを受けていないと考えるのは大きな間違い。紫外線が多い9月までは、目を守ることを意識して、紫外線対策を講じたいものです。
では、具体的にどんなことが有効なのでしょうか。まずは、基本的なことですが、外出するときは、日傘をさしたりつぱの広い帽子をかぶり、サングラスを着用しましょう。
ここで気をつけたいのがサングラスの選び方。UV加工が施されたものでフレームが大きく、目の横側まで覆うタイプを。色は目が透けて見える程度がベスト。濃い色のサングラスをかけると、モノを見るときに瞳孔の開きが大きくなるため、かえって多くの紫外線を取り込むことになってしまうからです。
また、コンタクトレンズを使用している人には、UVカット機能のある商品をねすすめします。
もちろん食事も大切。活性酸素を除去するルテインを含む緑黄色野菜やドコサヘキサエン酸を含む魚などを日頃から摂るよう心がけましょう。





紫外線は皮膚だけではなく、目にも害を及ぽすといわれています。その代表例が、角膜の上皮細胞が炎症を起こし、異物感や傷みを感じる雪目症ですが、白内障を患う危換性もあります。目がくらむほどの眩しさを感じたり、急に視力が落ちたと自発したら要注意です。
白内障は高齢者の病気と思われがちですが、加齢や糖尿病だけでなく、紫外線によって引き起こされるという説が注目されています。
これは、多量のB紫外線を浴びた場合、目のレンズである水晶体が濁って視力が低下し、症状が進行すると失明の恐れさえあるというもの。B紫外線が角膜や水晶体に吸収されると、活性酸素が発生し、その酸化作用によって水晶体の細胞膜が破壊されたり、角膜の上皮がはがれ落ちるために起こると考えられています。


●紫外線によって引き起こされる目の症状と目薬の主な有効成分
症状 薬剤名 有効成分
炎症 抗炎症剤 硫酸亜鉛、グリチルリチン酸ジカリウム
充血 充血除去剤 塩酸ナファゾリン、塩酸テトリゾリン
疲労 調節機能改善剤 メチル硫酸ネオスチグミン
栄養剤 L-アスパラギン酸カリウム、アミノエチルスルホン酸(タウリン)、塩酸ピリドキシン(ビタミンB6)



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