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ペットも高齢化社会を迎え、私たち人間同様、さまざまな病気とつきあっていく時代。飼い主は年老いたペットの介護問題を抱えるようになりました。ここでは、高齢犬との暮らし方や介護方法を取り上げます。




高齢になった愛犬が快適に暮らせるようにするには、どんなことに気をつければ良いでしょう。お年寄りと一緒に暮らすときのことを考えてみてください。
つまずかないように室内にはなるべく邪魔なものを置かないようにしたり、滑ってケガをしないよう階段に滑り止めシートを張ったりするでしょう。人間が快適な環境は、基本的にペットにとっても快適なはず。少しでも体への負担が減るような生活環境をつくるよう心がけたいものです。
体が弱ってきたからといって、家に閉じこもっているのは、精神衛生上もよくありません。体の状態をよく見ながら、散歩に連れ出すようにしましょう。
ただし、適切な運動量を超えないようペースをセーブしてあげてください。また、夏なら暑くない早朝か日暮れ以降、冬なら昼間の暖かいときというふうに、体力を消耗する時間帯を避けることも必要でしょう。
足腰が弱くなったら、歩行補助用具を装着したりして、少しでも自力で歩ける工夫を。たとえ寝たきりになっても、カートなどに乗せて屋外に連れ出し、新群な空気に触れさせてあげましょう。
老齢になると、環境を整えたり、精神面のケアをする以外に、医療面でのサポートが必要になります。近所に信頗できる獣医師がいればどれだけ心強いかわかりません。年に2回くらいは健康診断に訪れ、病気の予防や介護方法のアドバイスを受けられれば、自信と余裕をもって愛犬の世話ができるでしょう。


●愛犬のための介護クツズ例

■紙おむつ・紙パンツ
おしっこやウンチのもれ防止に工夫を凝らしたペット(犬・猫)専用の使い捨ての紙おむつや紙パンツ。
ワンタッチテープでとめるだけで装着も簡単。パット付きの洗濯可能な介護用パンツもある。

■歩行補助用品
足腰が弱っているけどまだ自力で歩けるときは、段差のある場所や車の乗り降りにスロープをかけると負担が少なくてすむ。散歩のときは、持ち手が付いたはらまきタイプやパンツタイプの歩行補助用品を使おう。

■寝たきりケアグッズ
寝たきりになったら床擦れ防止用のマットや枕で少しでも痛みをやわらげてあげたい。室内での移動や車で出かけるときは、持ち手付きのベッドが便利。散歩は専用のカートなどに乗せると楽だ。





時の流れは誰にも止めることができません。老いを避けられないのは生きとし生けるものすべての宿命。老いは愛犬たちにも必ず訪れます。
犬の老化のスピードは人間より早く、種類によっても異なります。一般的には大型犬は8歳、小型犬は10歳から老犬と呼ばれているようです。
老化には、人間同様、自然現象としての生理的老化と、さまぎまな疾患が引き起こす病的老化があります。愛犬が老齢期に入ったかどうかは、毎日スキンシップをとっていれば、見た目や行動の変化をキャッチして、気づいてあげられるはずです。
では、具体的にはどんな変化が現れるのでしょうか。
たとえば、これまで「お手」や「座れ」「伏せ」などのしつけがきちんとできていたのに、急に反応しなくなったら、思うように体を動かすことができないのかもしれません。また、耳が遠くなっていることも考えられます。手招きしても寄って来ないなら、視力が弱くなっている可能性もあります。
散歩のときに走らなくなったり、少し歩いただけでゼーゼーと喘ぎ始めたら、関節の痛みや心臓疾患が原因かもしれません。
ペットは自分の体の調子を言葉で伝えることができません。私たち飼い主がまず気づいてあげること。そして、体調に合わせて世話をすることが大切です。


●老齢期に見られる愛犬の主な行動サイン
・呼んでも反応しない
・手招きしても寄って来ない
・飼い主が帰宅しても迎えに来ない
・家の中や犬小屋でじっとしていることが多い
・散歩に行きたがらない
・歩くときによろめく
・ちょっとした段差を超えることができない
・少し動いただけでも呼吸が乱れる
・所構わず粗相をする
・夜中に徘徊する




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