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生活習慣病の意識調査で、男女ともに気にかける病気の1位になった糖尿病。
進行すると、網膜症や腎不全などの合併症を引き起こす怖い病気だ。
失明に至ることもあるという、この病気への対処を誤らないためにも実例に学んでみよう。



私は7年前に糖尿病を患いました。自覚症状は何もなかったのですが、会社での健康診断で再検査の通知が届き、再検査を受けたところ糖尿病と診断されたのです。当初は痛いところも、不自由に感じていることもなかったので放置していたのですが、医師から毎月1回、糖尿病教室を開催しているので、参加するようにすすめられました。
その後、医師の意見に従って糖尿病教室に足を運び、医師や栄養士による糖尿病に関する病気や食事療法の説明に耳を傾けました。そして、この病気が多くの合併症を引き起こし、最悪の場合は命にも関わるということがわかったのです。毎月その勉強会に出席し、糖尿病に関することを積極的に学び続けました。そして、病院での治療と併せて、あまりおいしくない食事を我慢しながらとるように努めるとともに、医師がプログラムしてくれた運動を一生懸命こなしました。
そのような生活が2年ほど続いたでしょうか、ある時、医師から次のように言われたのです。
「よく頑張りましたね。病気の改善が見られます。今後は普通の生活をしても大丈夫でしょう。しかし、再発することがありますので、節度ある生活を送ることを十分心がけてください」。これまでかなり苦しい思いもしましたが、その苦労が報われた、1つの病気を克服したという達成感を感じました。




私が糖尿病を患ったのは、45歳の時です。昔から甘いものには日がなく、「ケーキや和菓子は”別腹”よ!」と、調子のいいことを言いながら食べていました。そして、かぜの症状で病院に行った際に受けた検査で、糖尿病であることがわかったのです。糖尿病と言われてもそれほど不安になることもなく、「国民病の1つだからしょうがないよね」と、軽く考えていました。
しかし、インスリンの投与や食事制限などの指示が医師から出されると、病気という感覚に襲われていったのです。
その病院には、糖尿病を患っている人たちの患者会があったので、入会してさまざまなことを学びました。私よりも苦しい治療を受けている人が数多くいて、互いに意見交換したり、時には励まし合ったり、とてもよい会だと実感しています。
今もその患者会をベースに、同じ病気の人たちと一緒に闘っています。私の病状も徐々に回復し、医師から「もう少しで克服できるかもしれませんよ」と言われました。私だけでなく、患者会のすべての人が1日も早く治る日が来ることを心待ちにしています。




「後悔してもしきれない、何で医師の言うことを素直に開かなかったのだろうか・・・」。この思いは、死ぬまで持ち続けるでしょう。
私は、7年前に糖尿病にかかりました。しかし、「まあ、やばくなったら何かしらの症状が現れてくるだろう。それまではこのままでいいや」という考えでいたのです。仕事が忙しかったこともあり、定期的に通院することも止めていました。医師からは、「このままだと大変なことになりますよ。治療に専念してください」と何度も言われましたが、聞こうとしなかったのです。
その考えや行為が最悪の結果を招きました。糖尿病の3大合併症の1つである糖尿病性腎症を患ってしまったのです。いくつかの病院へ足を運びましたが、もう治療は手遅れの状態でした。
現在、週に3回の透析療法を受けています。この治療は死ぬまで続けなくてはなりません。透析療法は時間のかかるものなので、転職せざるを得ませんでした。糖尿病という病気のために、いや、その病気を真剣に受け止めなかったために、私の人生は大きく変わったのです。「後悔先に立たず」という言葉が身にしみています。



日本医療企画「ホスピタウン」より



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