「モーツァルトを聴くと、免疫力がアップする」。そんな説が巷に流れているが、実は、モーツァルトでなくても構わないそうだ。音楽療法に詳しいバイオミュージック研究所所長の貫行子先生によると、「音楽を聴くと、ストレスホルモンの代表格であるコレチゾールが減ったという研究結果も出ていることから、免疫力がアップすると言われています。ただし、その音楽でリラックスできるかどうかは、その人の精神状態をどこに持っていくか次第。イライラしている時には沈静化する音楽、落ち込んでいる時には活性化する音楽、と自分の気持ちに合わせて選ぶと良いでしょう。本人の好きなジャンルを聴くことが大事ですよ」。確かにモーツァルトは、幅広い層から“心地良い”と支持されているが、ポップスや沖縄民謡、ガムランなどで癒される人もいるとか。
さらに、音楽を聴く時の環境も大切だという。「人間には体性感覚というものがあるので、音楽を聴く時には五感を満たす環境を整えましょう。自分にとっての適温、リラックスした姿勢のほか、香りをプラスする、なんていうのも効果的です」。また、貫先生は、音楽を受動的に楽しむだけでなく、能動的に歌うこともすすめる。カラオケで歌うことも、無意識のうちに音楽療法を実践しているというわけだ。「ストレスがたまったな・・・」と感じたら、友人や家族を誘ってカラオケボックスヘ足を運んでみてはいかが?
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