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「医療のことは難しくてわからない」と、受診の際にすべて医療機関側の言いなりなってはいませんか?
医療にまつわる言葉の意味や、ちょっとした制度を知っておくことで、実は得することも結構あります。



(基礎編)院内処方と院外処方

同じ薬でも、病院でもらう場合と院外の薬局でもらう場合とでは値段が違うことをご存知だろうか?また、院外の薬局によっても、微妙に値段が違ってくることがある。それはなぜだろうか?医療用医薬品自体の値段は、基本的にはどこの薬局へ行っても一緒。それなのに購入費用が違ってくるのは、別の料金で差が生じるからだ。
病院で薬を処方することを院内処方、院外薬局で処方することを院外処方と言う。このうち院外処方の場合、病院は「院外処方せん料」を患者から徴収することができる。
一方、調剤薬局(院外薬局)では、「調剤基本料」や「薬剤服用歴管理指導料」を患者に請求することが可能とされている。こうした事情から、結果的には院外処方のほうが、自己負担額が多少増えるのである。
さらに、患者に服薬に関しての特別な説明や指導を行う場合には「特別指導料」が別途加算される。こうした理由で院内処方と院外処方、さらに院外の薬局によっても値段が違ってくるわけだ。
複数の医療機関を受診していて院外の薬局で薬を処方をされている場合は、重複して処方される薬などのチェックも必要となる。この問題を解決するには、「かかりつけ薬局」を見つけることが大切。同じ薬局にかかっていれば情報が一元管理され、同じような効能の薬が重複していないかチェックすることも可能だ。また、「お薬手帳」なども有効に利用すべき。自分の服薬歴などが一目でわかるため、薬の管理もしやすいはずだ。




(応用編)ジェネリック医薬品

病院や薬局でもらう薬には、同じ効き目なのに値段が高い薬と安い薬の2種類があることをご存知だろうか?
このうち高い薬のはうは、日本国内で最初に販売された薬で、新医薬品(一般的には「先発品」)と呼ばれている。一方、安いはうの薬はジェネリック、またはジェネリック医薬品と呼ばれるもの。先発品の承認販売後、再審査期間(安全性の再確認などの期間)や特許有効期間などが過ぎた後に、厚生労働省の承認を得て製造販売ざれる薬で、「後発品」と呼ばれる場合もある。
新薬の場合、発売までに有効性や安全性の研究に10〜15年ほどを要し、また150〜200億円という莫大な開発費用がかかる。一方のジェネリック医薬品は新薬のように研究開発費や新薬承認審査に費用がかからないため、薬価が安く設定されているわけだ。
ただし、安いからといって効き目が悪いと言うわけではない。ジェネリック医薬品は、製造の申請時に製品の品質に関する試験や先発品との同等性を検証する試験(生物学的同等性試験)を行っているほか、先発品の特許が切れるまでの間、その効力や副作用についても十分に検討されているので、同じ効果が期待できる。
このジェネリック医薬品は、医師から患者に処方される医療用医薬品なので、医師の処方が必要になる。薬局で「ジェネリック医薬品がほしい」と言っても、処方せんがないと購入できない。まずは、かかりつけの医師・薬剤師に相談してみよう。




日本医療企画「ホスピタウン」より



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