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Q)頬に堅いしこりができた すぐに手術が必要でしょうか?

3歳の娘の左頬に、5mm程の青緑色で固いしこりがあります。触っても痛がりません。皮膚科で超音波検査をしたところ、皮膚の穴に垢がたまったものと言われました。切開して垢をかき出す手術を勧められましたが、多少残るものもあるらしく、放っておくと爆発(痛みを伴う)し、そうなると切開するよりきれいに縫い合わせられないそうです。すぐに手術の必要があるのでしょうか。また他に治療法はないでしょうか。
(35歳/女性/主婦)

A)しばらく様子をみてから切除を

表皮脳腫(ひょうひのうしゅ)または紛瘤(ふんりゅう)、アテローマなどと呼ばれる皮膚の良性腫瘍のようです。皮膚の穴の入口がつまって、中に角質や皮脂などがたまりふくらんでいきます。まれに、毛のない足底などに外傷やイボのために生ずることもあります。
よくみると「ヘソ」と呼ばれるつまった入口が、しこりの中心やはじの方に見つかります。つまんでみると、「ヘソ」の部分がへこむのでわかりやすくなります。入口が少し開いていると、圧迫によりニュルニュルと白色調のカスが出てきて、おへそのごまのようないやなにおいがします。
放置すると、次第に垢がたまり、その圧力で袋状の表皮がのび、大きなしこりになってきます。堅いものから、フニャフニャのものまであります。大きなものでは、小児の頭くらいにまでなったものもありました。悪いものではないので、放置しておいてもよいのですが、いつか細菌感染を起こして赤く大きく腫れ、爆発しますので、小さなうちに切除するのがよいでしょう。
お子さんの場合、3歳とまだ小さいので、5歳ぐらいまで様子をみて切除するのがよいでしょう。そのまま丸ごと切除する方法以外に、ヘソの部分を筒状の刃物でくりぬいて、まわりの袋状の表皮をはがし取る方法もあります。顔はきずが残りにくく、かすかなしわ程度の痕のみとなるはずです。切除する以外には、あまりよい方法がないのが現状です。
女性の股のつけ根などは現れやすい部位ですので、しこりがあってふくれてきたら、はずかしがらずに皮膚科や形成外科に相談にきて下さい。




Q)腕やまぶたが震える 神経が疲れているのでしょうか?

病気ではないと思うのですが、時々体の一部が震えることがあります。例えば、仕事でパソコンにむかって長時間同じ姿勢をとり続けていると、休憩時に腕が震えたり、重い荷物を長い時間持った後、しばらく手が震えています。また、まぶた付近がピクピクしていることもあります。時間が経つと治まるのですが、これは神経が疲れたというサインを出しているのでしょうか。
(32歳/女性/会社員)

A)睡眠不足や疲労からの震えが起きることがある

ご質問のように、病気でない場合でも、睡眠不足や過労などによって、手の震えやまぶたがピクピクする症状がでることがあります。まず、手の震えについてですが、医学用語では振戦といいます。手の振戦は、例えば、甲状腺ホルモンの亢進やパーキンソン病などの病気でみられます。しかし、健康な人でも、過度の緊張で手や足ががくがくと震えることがあります。また、睡眠不足、疲労、運動後や寒冷でも震えがでることかあります。
次に、まぶたがピクピクするのは、通常右か左のどちらか片方に見られることが多いようです。医学用語で、半側顔面痙攣といい、顔面の筋肉を支配する顔面神経の過敏によります。ご質問のように時間が経てばよくなるようなら、治療の必要はありません。
対処法としては、神経が疲れたサインと受け取り、ゆっくり休むように心がけてください。しかし、1ヵ月以上続いたり、ぴくつきがだんだん強くなったり、まぶただけでなく目元の筋肉にも広がるような場合には神経内科専門医に相談してください。まず、顔面神経を過敏にするような状態、例えば、顔面神経に腫瘍や血管が触れていないかどうかを頭のMRI検査などでチェックしてもらう必要があります。こういった検査で特別な異常がなくても、症状がある場合には、ぴくつきに対する対症療法が必要です。半側顔面痙攣の治療は神経の過敏を押さえる飲み薬を試して、効果が不十分な場合にはボトックス注射を行います。




Q)長い白髪を発見。一気に白くなったの? ストレスの多い日々だったが・・・

髪のことについてお尋ねします。これまで白髪はなかったのですが、先日ついに1本発見してしまいました。かなりショックを受けましたが、考えてみると30cmほどあるのに、その時まで白髪の存在に気づかなかったのです。その頃、非常にストレスの多い日々だったので、一気に白髪になったのでしょうか?マリーアントワネットが一夜にして白髪になったという話もありますが・・・。
(30歳/女性/会社員)

A)見る角度や光のあたり方で見えにくいことがある

普通はメラノサイト(色素細胞)で作られたメラニン顆粒が髪の毛の中に送りこまれるため、髪の毛は黒く見えるのですが、メラノサイトでメラニン色素を作り出すのに必要な酵素が不足していたり、メラノサイトが消失してしまってメラニン顆粒が髪の毛の中に送り込まれなくなると、白髪になります。ですから、一夜にして白髪になるのは理論的には考えられません。西洋のマリーアントワネットが一夜にして白髪になったと言い伝えられていますが迷信なのでしょう。実際のそのような記録は残っていないそうです。
また、なぜ酵素が不足したり、メラノサイトが消失してしまうのかは解明されていませんが、(1)遺伝、(2)老化、(3)生活環境(気候、食事、水)、(4)疾患(病気の種類、治療内容)、(5)ストレス等の原因が考えられています。しかし、原因は1つではなく複合的に相互に影響することが多いようです。白髪自体は毛髪としての機能に黒髪との差はありません。
白髪がはっきりと1本まじっていても、見る角度や光のあたり方でしばらく気づかない場合も多いので、おそらく相談者の方も偶然長い期間気づかれなかっただけだと思われます。
なお、銅を含む食品が不足していると白髪が多くなることが分かり始めましたので、白髪を予防するためには銅を含む、牡蠣、ブラジルナッツ、大豆レシチン、ひまわり油、サフラワー油、くるみ、そば、レバー、もつ、乾ぶどう、アボカド、ゴマなどを摂取しましょう。また、ヘアダイなどは、一度髪の色素を抜いてから染めるものですので、白髪になりやすいといえます。




Q)検査で「異常なし」でも体調が悪い 知人に漢方をすすめられたのですが・・・

最近、体調を崩し近くの病院で検査を受けましたが、「特に異常なし、気のせい」と言われました。今でも体調が悪く、知人から漢方をすすめられました。私は漢方薬を飲んだことがありません。そこで、漢方薬はどのような病気に効くのかを教えて下さい。
(42歳/女性/主婦)

A)漢方は心と体の病によく効く

体調が悪く、様々な検査を受けても「異常なし」や「体質やストレスのせい」と言われた際、漢方薬は一つの治療の選択肢となります。病気は器質的疾患(血液検査や画像診断で異常を認める)と、機能的疾患(検査ではなかなか捉えにくい)に分けられますが、あなたは後者の可能性があります。漢方はストレス性の機能的疾患に有効です。元来、漢方には「身心一如」という、体と心の問題はお互いに大きく影響し、切り離すことができないという考え方があります。例えば、様々な循環器検査で「異常なし」の不整脈・動悸・胸痛、各種腹部検査で「異常なし」の腹痛、尿検査で「異常なし」の排尿時痛・頻尿などがあります。さらに、体質と関係が深い病気にも漢方はよく効きます。アトピー性皮膚炎、気管支喘息、冷え症などはその代表例です。
漢方では、陰陽・虚実・気血水という独特の視点から患者さんの全体像を観察し、”冷え”は温め、”熱”は冷まし、。”虚”を補い、”実”は寫して、アンバランスの修正を通じて治療します。
このように漢方薬は様々な病気に有効ですが、漢方薬だけでは対処できない病気もあります。手術適応のある悪性腫瘍や心筋梗塞などの急性疾患がその例です。これらの場合、まずは西洋医学的治療を優先して下さい。その上で体力や免疫力増強、副作用の軽減を目的に漢方薬の併用を行うことは有用と思われます。是非、一度漢方に詳しい医師に相談することをおすすめします。

漢方治療の適応
1.機能的疾患、検査所見に異常が無く愁訴のみがある例
2.器質的疾患であっても機能的異常により症状が発現している例
3.検査所見の改善にも関わらず、愁訴の残る例
4.いわゆる体質のからんだ疾患・病態
5.高齢者・虚弱者
6.西洋医学的治療に対する反応の乏しい例
7.西洋医学的治療で副作用を示し、治療の継続が困難な例
8、心身症傾向の強いもの
佐康弘著「漢方治療ハンドブック」より




日本医療企画「ホスピタウン」より



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