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Q)何歳ごろに矯正するとよいのでしょうか?

A)不正咬合の状態によって一人ひとりに合ったタイミングがあります。

一般的に何歳とはいえません。不正咬合の状態によって一人ひとりに合ったタイミングかおるからです。気づいた時点でなるべく早く、かかりつけ医や専門医に相談しましょう。6歳くらいまでに1回は、歯並びやかみ合わせのチェックを受けるようにしましょう。
歯列矯正治療には、乳歯が永久歯に生えかかる時期、乳歯と永久歯が混在している混合歯期、そして成人になってから、あるいは中高年になってから、といくつもの時期があります。早期には乳歯に永久歯が生えかかった時期に始めます。その後の混合歯期(女子10〜13歳、男子12〜14歳)にはあごも成長する時期なので、矯正にはもっとも適しているともいわれています。この時期までの矯正では、あごの成長や誘導を行います。永久歯になってからの歯列矯正は、青年期、中高年期のいずれも可能です。




Q)大人になってからでも矯正はできますか?

A)大人になっても、高齢者になっても矯正は可能です。

成人になっても、あるいは中高年でも矯正は可能ですが、まず虫歯や歯周病を治療し、健康な口腔状態にしてから始めます。歯周病治療と並行して行うこともあります。成人になってからはあごの成長・誘導ができないので、あごに問題があるならば、手術を行います。歯をきれいに並べるスペースが得られないときには、歯を抜くこともあります。また、子どものときのように適応力がないので、歯に対し慎重に力を加えないとダメージが起きやすいこと、社会的・職業的な背景など、気づかうことが多々出てきます。矯正医とよく話し合い、もっとも適した矯正の方法を選択しましょう。




Q)歯を抜かなければ歯並びが治せないといわれましたが・・・?

A)たとえ抜いても移植する方法もあります。

矯正治療ばかりでなく、虫歯であっても抜きたくはないものです。とくに矯正の場合には健康な歯を抜くことになるのですから、できるだけ抜かずに済ませたいところです。現在では、抜かなくてもよいようにあごを広げたり、歯を動かすための固定源としてインプラントを打つなど、最近、抜術的にも材質的にも大きく進歩しており、患者さんの選択肢は多くなっています。また、たとえ抜いたにしても、その歯を別のところに移植するなど、生かして使う方法も開発されています。




Q)どのくらいの期間、矯正用具をつけているのですか?

A)矯正装置をつけている期間は、材料の進歩で短くなっています。

それぞれのケースや症状によってまったく期間が違ってきます。目安というならば、本格治療で使うマルトブラケット装置をつけている期間は、1年半から2〜3年程度。技術や材料の進歩で明らかに短くなっています。ただし、いったん矯正治療が終わって装具を外してからも、保定装置をつける必要があります。矯正した歯は、元の位置に戻ろうとするので、それを防ぐ役割とともに、新しい環境に周囲の組織が慣れるまで、歯を安定させるためにつけます。




Q)矯正治療中、痛みはありませんか?

A)歯が少し浮いたような痛みがあります。

装置を入れたばかりのときや調整したときには、歯が少し浮いたような痛みがあります。その日は気になる痛みですが、すぐに慣れてしまいます。この痛みは、歯が動いていることの証ともなる生理的な痛みです。その間は、軟らかいものを食べてください。治療が進むにつれて、患者さんも慣れ、痛みが軽くなります。




Q)歯磨きなど日常生活に支障がありませんか?

A)今まで以上にていねいにブラッシングをしましょう。

矯正装置は表面にデコボコがあるので、食べ物のカスが付きやすく、歯磨きをていねいにしないと歯垢がたまり、虫歯や歯周病の原因になってしまいます。今まで以上に念入りにブラッシングをしましょう。どんなに磨いても、装置が壊れることはありません。
□の中に装置が入っているときには、1ヵ月に1回程度、通院します。そのときには、装置のチェックを行いますので、歯磨きの不備や□腔ケアもしてもらい、虫歯や歯周病にならないようにしましょう。




Q)歯列矯正の専門医の選び方を教えてください。

A)日本矯正歯科学会の指定医・認定医であることも一つの目安に。

治療期間が長いために、さまざまなトラブルが想定できます。また治療の効果も個人の反応性の違いにより様々であり、医師と患者さんの信頼関係がしっかり築けていなければなりません。歯科医師は患者さんの納得が得られるようにていねいに説明をする義務がありますし、患者さんも疑問に言うことを遠慮なく聞くことがよい関係づくりに大切です。
医師選びの1つの方法として、日本矯正歯科学会の指定医・認定医であることが参考になるでしょう。
矯正歯科治療に関して適切・十分な学識と経験を有する歯科医師を、日本矯正歯科学会では認定制度を設けて認定しています。それは、学会が指定する研修機関(大学病院等)で5年以上の矯正歯科臨床経験をもち、学会の審査に合格した歯科医師です。
さらに12年以上、矯正歯科治療に専従し、研修機関で3年以上の教育・研究にあたった医師は、指導医となる資格を得ます。




日本医療企画「ホスピタウン」より



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