HOME 特集 今月の健康 予防医学 温泉で健康


成人女性20〜40歳
出産や子育てに、また、自分の仕事に忙しいこの年代の女性。自覚症状がありながらも、「どんな病気なのかわからない」「単なるかぜだ」と自己診断し、病院に行かない人も多い。「忙しい」「面倒だから」という理由から、治リやすい初期段階の病気を放置すると、取り返しのつかない状況まで悪化することも。不調を感じたら受診する癖をつけよう。





■慢性疲労症候群

特定の心理的、身体的原因、神経や筋肉の障害がないにも関わらず、長期間続く著しい倦怠感や疲労感を感じる。病気の原因については、はっきりと判明していない。
症状としては、長期間持続する疲労感があり、休息しても改善しないのが特徴。そのほかにも、微熱や頭痛、関節痛や睡眠障害などを伴うことが多い。原因もはっきりせず定義が曖昧なため、決定的な治療法はない。唯一、効果があるとされているのが抗うつ剤。



■下肢静脈瘤

下肢(足)の静脈が拡張してこぶのように膨らんだ状態。
拡がってしまった静脈の多くは、屈曲・蛇行する。血管疾患のなかでは、もっとも発生頻度が高い。だるさや痛み、むくみなどがよく見られる。また、足がつる症状もあると言われている。重症例では、皮膚の障害により、皮膚炎や湿疹、色素沈着などがある。治療では、血液のうつ滞を改善する圧迫療法や、薬剤注射による硬化療法、重症例に対して行われるストリッピングという手術療法などが行われる。



■片頭痛

女性に多く、慢性的に生じる疾患。
遺伝傾向が強く、80〜90%に家族歴が見られる。頭痛発作の起こる前日か数日前に、気分の変化や飢餓感、あくび、眠気などの症状が4人に1人の割合で出る。また、痛みが生じる直前に、視力障害などの神経症状を伴う場合もある。唇や顔面、手のしびれなどが前兆となることも。その後、振動性の頭痛が起こる。痛みは徐々に強くなり、1時間程でピークに達し、吐き気などを伴うことも。適度な運動や規則正しい食事で、片頭痛の因子となるストレスや高脂肪食などを取り除くことが必要となる。



■膠原病

全身性エリテマトーデスは関節リウマチに次いで多い膠原病。
紅斑と呼ばれる特徴的な皮膚症状を始め、関節症状や腎臓障害、発熱などの全身症状が見られる。また、食欲不振や体重減少などが病気の初期症状として起こる。原因は現在のところ不明とされている。関節炎は全身に発生し、約半数の患者には腎炎が見られる。重症度や侵されている臓器により治療法は異なるが、軽症の場合の基本的治療は、副腎ステロイドの局所療法など。



■鉄欠乏性貧血

貧血の中でももっとも頻度の高い疾患。
鉄の吸収が不十分な場合や、消化管や月経など出血により体内の鉄分が低下した場合に発症する。特に、妊娠可能な女性の約30%が発症すると言われている。症状としては、全身倦怠感やイライラ感、めまい、耳鳴り、動悸・息切れなどがある。鉄欠乏性貧血では、その原因を明らかにして治療し、欠乏している鉄分を補うことが重要。ほとんどの場合、十分な鉄分を食事から摂取することは難しいので、鉄剤の投与が必要。その後、ふだんの生活で鉄分を摂取するための食事療法が始まる。



■子宮筋腫

女性ホルモンの影響を受けることで、筋肉で構成されている子宮の筋肉細胞が増加し、腫大化する病気。
子宮の腫大化と同時にできるコブの場所によって、「しょう膜下筋腫」「筋層内筋腫」「粘膜下筋腫」「頚部筋腫」に分類される。このうち、粘膜下筋腫と頚部筋腫は手術対象となる。症状としては、動悸・息切れや貧血、腰痛、下腹部痛など。治療法には、子宮の機能を残しながら行う保存治療と手術がある。子宮全体が異常な大きさになった場合には手術が必要。



日本医療企画「ホスピタウン」より



このホームページのご意見・ご感想はこちらまでinfo@e.oisyasan.ne.jp

Copyright (C) 2000 e.oisyasan.ne.jp. All rights reserved