部屋別・目的別の理想の明るさを知るには、JIS規格の照度基準表を参考にすると良いでしょう。これによると、全般的には、リビングや応接室は30〜75ルクスですが、キッチンやトイレは50〜100、子供部屋や浴室は75〜150ルクス必要。一方寝室は10〜30ルクスで十分だということになります。
また、同じ子供部屋でも、ただ遊んでいるときは150〜300ルクスで十分ですが、勉強や読書のときは500〜1000ルクス必要だというように、使用目的によっても適切な明るさは違います。
さらに、理想的な明るさは年齢によっても異なります。一般的には、20歳を基準にした場合、40歳で1.8倍、50歳で2.4倍、60歳では3.2倍の明るさが必要だといわれています。また、加齢とともにまぶしさも感じやすくなります。これは、直接目に入った光が水晶体の濁りで乱反射を起こすからです。
50歳を過ぎたら、手元、足元を照らすポイント照明を上手に取り入れたいもの。シエード付きの照明機器を選べば、光をやさしく感じ、まぶしさが軽減されます。また、ちらつきが少ないインバーター搭載の製品もおすすめです。
私たちは明るさに慣れてしまって、少しでも照度が下がると暗いと感じてしまいがちです。しかし、明るすぎる光が疲れ目を招くことだってあるのです。また、精神を落ち着けたいときも、灯りは控えめのほうが効果的です。目を休め、リラックスできるよう、家の中に適度な暗さのスペースをつくると良いでしょう。
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