HOME 特集 今月の健康 予防医学 温泉で健康

気温が上がり、紫外線量が増す夏は熱中症や日焼けの心配はもちろん、アウトドアでは虫に刺されたり思わぬケガを招くことも。
夏の行楽を安心して楽しむための身近な予防&対処術を心得ておきましょう。



●虫刺されの効果的な予防法

蚊は人の体温や皮膚から出る二酸化炭素に引き寄せられる性質があり、白より黒に反応する傾向があります。蚊の多い所では肌露出の少ない白い衣服の着用を。虫刺されの手っ取り早い予防には、市販の虫除けスプレーやローション、ティッシュなどが有効ですが、忌避剤のディートは12歳末満の子供への使用が厳しく条件付けられています。子供や肌が弱い人は虫が嫌がるシトロネラやレモンユーカリなどの天然精油配合のハーブスプレーを利用しましょう。

●使い分けたい市販の虫刺され用外用薬
*かゆみが強いとき
抗ヒスタミン剤や局所麻酔剤配合の塗り薬。掻き壊しを防ぐパッチタイプ
*赤み・腫れが強いとき
消炎剤(ステロイド剤)配合の塗り薬。ステロイド剤の長期使用は毛細血管拡張などの副作用があるため短期限定
*とびひに感染したとき
抗生物質(化膿止め成分)配合の塗り薬を塗り、表面をガーゼや包帯で覆う

●アウトドアでのアクシデント応急対策
*手足の打撲・捻挫
早めに処置をしておけば症状が軽くて済むので、できるだけ早く患部周辺を冷やすのが鉄則。冷やすことで血管を収縮させ、出血や内出血を抑制。小型のコールドスプレーや、袋に衝撃を与えると冷えるコールドパックなどを携帯していると便利。
*骨折
患部の内出血を防ぐためにまず骨折部位を冷やし、患部が動かないよう副木(枝や棒、厚紙など)を骨折した部位の前後の関節を含めて固定する。副木を直に結ぶと痛い場合は、タオルや衣類などをクッションにしてもOK。
*外傷
外傷の手当ては、まず傷口と周囲をきれいな水や消毒薬でよく洗浄し、清潔なガーゼや布を当てて圧迫する。出血が止まったら、化膿予防に抗生物質配合の軟膏などを塗り、絆創膏や包帯で患部を保護する。



●夏の暑さ&紫外線から身を守って快適に

紫外線は6〜7月に最高潮に達するので、屋外では必ず日除け帽か日傘を使用し日焼け止めを塗りましょう。ただし汗で効果が落ちるので、4〜5時間ごとに塗り直すのをお忘れなく。紫外線は瞳や皮膚の薄いまぶたにも悪影響なので、山や海ではUVカットのサングラスも必須です。
発汗量が増える夏は汗疹や体臭も気になるもの。汗腺がふさがって導管が詰まり炎症を起こす汗疹の予防には、スプレー式やティッシュタイプなどの制汗剤が効果的。臭いの元を殺菌するデオドラント剤には、欧州で古くから利用されているアルム石も隠れた人気です。

●夏の行楽におすすめの安心アイテム
紫外線対策
*UVカット加工の日よけ帽、日傘、サングラス、パーカーなと
*日焼け止め専用のクリーム、ローション、ティッシュなど
(SPF値は30くらいが妥当。ただしSPF値を決める紫外線吸収剤や紫外線反射材の配合量が低いほうが肌には低刺激)。

汗疹・体臭対策
*制汗剤
(スプレー、ロールオン式、ミスト式、ティッシュタイプなど)
*タルカムパウダー
(ベビーパウダー)
*デオドラントクリーム
*アルム石
(みょうばんの結晶を配合した制汗・デオドラント剤)

熱中症対策
*熱冷却ジェルシート
*コールドパック
*氷嚢
*アイスボックス
(氷や保冷剤の収納用)

●「単なる夏パテ」「ただの日焼け」とあなどらないで!
■日射病・熱中症
体内に溜まった熱が発汗などの体温調節機能で処理しきれなくなると、脱水症状を起こし、放置しておくと死に至る危険も。
*対策
風通しの良い日陰に襟元を緩めて横たえ、首、脇の下、足の付け根など大動脈が通っている箇所をコールドパックなどで冷やし、少量ずつ水分補給を。

■重度の日焼け
日焼けはやけどの一種で、皮膚が赤くヒリヒリ痛むのはT度のやけど、水ぶくれになるのはU度のやけど。
*対策
水ぷくれになった患部に、冷水で濡らしたタオルや保冷剤を当て、十分な水分補給を。傷んだ皮膚はこすらず、皮膚科で治療してもらうこと。




このホームページのご意見・ご感想はこちらまでinfo@e.oisyasan.ne.jp

Copyright (C) 2000 e.oisyasan.ne.jp. All rights reserved