酢は含まれる成分により、作用も異なります。酸っぱさの元になり、疲労回復や食欲増進に役立つ酢酸は、ほとんどの酢に含まれています。また、タンパク質の構成要素であり、悪玉コレステロールの減少にも役立つアミノ酸は、香酢や黒酢、玄米酢などに多く含まれています。代謝を促進するミネラル類を多量に含んでいるのはリンゴ酢です。
●黒酢の生活習慣病予防パワー
黒酢ブームの昨今ですが、実際、黒酢には、通常の酢の効果はもちろん、
血液の状態を改善する効果も期待でき、さまざまな生活習慣病の予防に
役立つといわれています。
*悪玉コレステロール
黒酢は血液内の悪玉コレステロールを減少させる効果がとりわけ高く、高血圧や動脈硬化、心臓病などの生活習慣病の予防に効果的。*血液サラサラ効果
血球の流動性を向上させ、血液の粘度を下げる作用があるので、血液がサラサラに。血液循環が良くなるので、冷え症や肩こりも緩和。
*痴呆予防
赤血球の弾力を改善するので、脳細胞の血液の巡りが良くなり、脳の細動脈に血液が行き渡らずに起こる脳血管性痴呆の予防にも効果を発揮。
●代表的な酢の種類と特徴
米酢・・・白米が主原料。穀類、酒粕などを混ぜ、発酵させる。米だけのものは純米酢と呼ばれる。酢の物に欠かせない。
玄米酢・・・玄米が原料。アミノ酸が多く、健康飲料に使用される。
黒酢・・・精白していない米、大麦が原料。自然発酵・熟成させる。アミノ酸、有機酸が豊富で健康飲料として使われる。
もろみ酢・・・泡盛を造るときこ残るもろみが原料。クエン酸、アミノ酸、ミネラルが豊富。黒酢を混ぜ、健康飲料として使われる。麦芽酢(モルトビネガー)・・・大麦、小麦、トウモロコシが原料。ピクルスに使われる。
リンゴ酢・・・リンコ果汁が原料。カリウムが豊富。ハチミツなどで薄めてドリンクとして飲まれる。
ブドウ酢(ワインビネガー)・・・春・白のワインから作られる。赤ブドウ酢は肉の煮込み、白ブドウ酢はドレッシングやマリネに使われる。
バルサミコ酢・・・イタリアのモデナ地方の伝統的な酢。ワインと白ブドウ果汁を煮詰めたあと熟成させる。香りが高く、まろやか。ドレッシングやマリネに使われる。
|