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お米が主食の日本人と肉食中心の欧米人とでは遺伝時にも体質的にも大きく異なります。だから、欧米のダイエット法やダイエットサブリで失敗するのも当然のこと。そこで、日本人に合った方法を紹介します。



●ダイエット成功のカギは日本人特有の代謝システム

ダイエットを成功させるには、代謝機能を全体的に改善するのが一番の早道です。言い換えれば、これまで何度もダイエットに挑戦しているにもかかわらず失敗を繰り返している人は、この代謝が正常に機能していないということなのです。
日本人はエネルギー源の大半を炭水化物から摂り、欧米人は動物性脂肪から摂っているそうです。最近私たちの食生活が欧米化したとはいえ、はるか昔からお米を食べ続けてきた食習慣によって形成された遺伝的性質や代謝システムはそう簡単には変わりません。では、日本人独特の代謝システムに適したダイエットとはどのようなものなのでしょう。



●ダイエットの第一歩は肥満タイプを知ること

現在発見されている肥満遺伝子は全部で50種類以上にのぼります。そのなかで日本人に多く、基礎代謝量に影響を与える遺伝子多型(*)のうち、太りやすい遺伝子の代表が「β3アドレナリン受容体」遺伝子多型と「UCP1」遺伝子多型。β3アドレナリン受容体遺伝子の保有者は一般的に「リンゴ型」と呼ばれる内臓脂肪型。一方UCP1遺伝子の保有者は「洋ナシ型」と呼ばれる皮下脂肪型です。ダイエットを成功させるためには、まずあなたの肥満型がどちらかを知ることが大切。以下の項目のうちより多く当てはまるほうがあなたのタイプです。
(*遺伝子多型は、100人に1人の高い割合で現れる変異した遺伝子)


●肥満型チェック
Aが多い人・・・リンゴ型
Bが多い人・・・洋ナシ型


□ご飯やパン、麺類が好きでよく食べる。
□お腹まわりから太りはじめる。
□性格は温厚なほうだ。


□ご飯などの主食よりおかずを多く摂る。
□太ももなど下半身に脂肪がつきやすい。
□真面目な性格だ。

●肥満型別ダイエット法
あなたの肥満のタイプがわかったら、それに合ったダイエット法を実践しましょう。
・リンゴ型
まず炭水化物を減らし、野菜を多く摂る食事にかえましょう。ジョギングやエアロビクス、水泳などの有酸素運動をすると効果的です。
・洋ナシ型
おかずを少なめにしてご飯の量を増やし、炭水化物を摂るようにしましょう。ストレッチやステッパーなどを利用したトレーニングなど下半身に負荷をかけるエクササイズがおすすめです。




●代謝システムから見た日本人向けダイエット法

ダイエット成功のポイントは、栄養過多にならない食事、適度の運動、ストレス解消の3つです。そのなかでも基本となるのが食事、つまり消費エネルギーより摂取エネルギーを少なくすること。食事療法では、栄養バランスを考えながら摂取カロリーを抑えることが大切です。
基礎礎代謝量は保有遺伝子によって人それぞれ。ここにあげた例は、遺伝子多型をもたない女性の1日あたりの平均基礎代謝量1200キロカロリーの場合です。前述のリンゴ型の人は1000キロカロリー、洋ナシ型の人は1100キロカロリーになります。しかし、この2つを重複してもっている人や、痩せやすい遺伝子を併せもっている人もいます。本格的にダイエットをする場合は、肥満外来などで基礎代謝量を調べてもらうといいでしょう。


●食事療法のポイント
・ご飯は1日に茶碗2杯
主食のご飯は1食につきご飯茶碗3分の2杯で、1日茶碗2杯分を目安に。ご飯1杯分は、5枚切りのパン1枚、うどん1玉に相当します。
・タンパク質は1日70g
ダイエットをしても基礎代謝量を減らさないためには、筋肉の維持が不可欠です。そのために必要な必須アミノ酸を摂取するのにタンパク質は欠かせません。1日に摂るタンパク質の量の目安は以下のとおりです。
*牛乳:200ml *肉:80g *魚:80g *卵:1個 *豆腐:半丁
・デザートは果物を
デザートにケーキやアイスクリームなど甘い物は厳禁ですが、果物ならOK。1日あたりみかん2個またはリンゴ1個を目安にしましょう。間食が我慢できない人は、デザートを間食にあてましょう。
・油と砂糖は禁物
油と砂糖ま極力摂らない努力を。料理をするときは、油の入っていないドレッシングを選んだり、人工甘味料を使うなどの工夫をしましょう。また、外食は油っぽいものが多くなるので、なるべく控えましよう。





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