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夏物から秋冬物へ衣替えのシーズン到来。夏物を片づけるとき一番気をつかうのが汗によるシミ、黄ばみ。でもクローゼットやタンスの中にはまだまだ衣類の敵がいるのです。今回はダニ対策を取り上げます。



ダニは刺されてかゆいだけではなく、アトビー性皮膚炎、アレルギー性のぜんそくや鼻炎の原因にもなります。しかも、生きたダニだけでなく、死骸や糞も体に悪影響を及ぼすので、ダニの発生を防止し、もし発生したら撃退する必要があります。
日本にいる約1700種のダニのうち、家の中にいるものは40種ほど。その代表が約7割を占めるチリダニで、アレルギー性疾患の主な原因物質といわれています。
暖房など住環境の変化により、今ではダニは1年中発生しますが、やはり初夏から秋が要注意の時期です。
ダニはじゅうたん、カーペット、畳、寝具などに生息し、室温が20〜30度、湿度が60%以上で活発に繁殖。ほこりや食べ物のカス、人のアカやフケなど栄養分になるタンパク質があるところに集まります。


●家にいる主なダニの種類と特徴&予防策・撃退法
種類 特徴 予防策 撃退法
チリダニ 体は透明に近い白色。ぜんそく、鼻炎、アトピー性皮膚炎などを引き起こす。 換気をして除湿と乾燥を心がける。じゅうたんの下に防湿シートを敷く。畳は年1回は日光消毒をする。布団は表裏とも日干しをしたうえで、掃除機をかける。 殺虫剤の効果はあまり期待できない。こまめに掃除機をかける。
ツメダニ 体は黄土色。人を刺咬するダニの代表。刺されると、強いかゆみを伴った赤い発疹ができる。チリダニなどをエサとしているので、二次的に増加する。 毎日の掃除と換気が大切。新品の畳にも発生するので油断できない。畳の下に防虫剤や乾燥剤をまき、じゅうたんの下には防虫シートを敷く。 個人では完全に駆除することは不可能なので業者に依頼するほうが良い。
イエササラダニ 体は淡褐色。吸血性はなく、アレルギー疾患の原因にもならず無害。カビを食べるといわれる。畳は格好の繁殖場所。 換気をし、畳の湿気を除く。畳の間を洋間に変える。 畳を乾燥すれば発生を阻止できる。



夏物を入れていたタンスの引き出しにも、しまい込んでいた秋冬物の収納ケースにもダニは潜んでいます。
まずは夏物。皮脂などの頑固な汚れが残らないよう、二度洗いをし、収納前には湿気を取り除くために虫干しをすること。収納ケースには防虫剤を忘れずに。
また、ダニは熱と乾燥に弱いので、秋冬物、とくにダニが潜り込みやすいセーターなどは直接日光に当てて乾燥させます。このとき表だけでなく裏もしっかりと日光に当てることが大切です。干したあとはほこりを叩き出しましょう。
衣類からダニを追い出しても、タンスやクローゼットの中にダニがいたのでは、何の意味もありません。まずは吸引力の強い掃除機でダニを徹底的に吸い取ることです。
そのあと水拭きをして、タンスの引き出しは日干しすることをおすすめします。そして防虫シートを引いておけばいいでしょう。
ダニの好きな湿気を少なくするためには、換気が大切です。掃除機をかけるときは必ず窓を開けましょう。




部屋にダニがいるというのは気持ちのいいものではありません。でも、チリダニなどは、家の中にいて当たり前。神経質になりすぎるのも問題で、大切なのは、大量発生しないように、日頃からまめに掃除をしたり、空気を入れ換えたりすることです。
もちろんタンスやクローゼットだけでなく、ダニが発生しやすいじゅうたんや畳、ソファーなども定期的に掃除をし、日干しをしてください。
防ダニ剤も効果的。ダニが嫌うハーブの香りのスプレータイプや、寝具やクローゼット内などに直接貼るタイプがあります。殺虫剤とは違い、安心して使えるのもうれしいですね。




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