規則正しい生活の中で栄養バランスのとれた食事をするのは健康の基本。これを習慣づければ、そうそう簡単に太ることはないはずです。
ところが今の時代、韓国だって日本同様、欧米の影響で肉中心の食生活に変わり、インスタント食品が氾濫しているのが現実。そのうえ不規則な生活やストレスが重なると、とても健康的といえる環境ではありません。
そんな状況にあっても、韓国に肥満の人が少なく、スリムな人が多いということは、やはり日頃の食生活の中にダイエットのヒントがあると考えるのが自然です。
韓国の食文化には「韓方」が深く関わっています。韓方は、中国から伝わった漢方が、韓国で独自に進化し、根付いたもの。食べ物も韓方薬もその源は同じで、あくまでも日頃の食事が健康の基本であるという「薬食同源」の考え方を実践すれば、健康な体を維持しながら無理なくダイエットができるでしょう。
また、韓方では、白・赤・緑・黒・黄の五色の野菜をバランス良く摂ることも重要視されます。かのヨン様がダイエットに取り入れたのも野菜にささみを加えたメニュー。野菜でやせやすい体質を目指しましょう。

これまで韓国のダイエット食品といえば、キムチや唐辛子でしたが、最近の韓流ダイエットブームのキーワードといえば「生食（センシク）」です。文字どおり火を通さずに生で食べることをいい、穀物や野菜などを生のまま食べたり、乾燥させて粉末にしたものを食べたりします。
生食は、韓国に昔から伝わる健康食で、調理をしないため、素材の栄養素は加熱によって失われることなく、体内に取り込まれます。
最近では、新たに生食が見直され、フリーズドライ製法などによって食べやすく加工された生食製品が市販され、人気を呼んでいます。
これらの製品がダイエット食品として注目されるのは、食べやすいクッキータイプなどにして、その中に玄米や黒ゴマ、大豆をはじめ何十種類もの素材が凝縮されている点。ビタミンやミネラル、食物繊維なども豊富で、栄養バランスに優れていながらカロリーを抑えてあるのでダイエット食に最適なのです。
1回あたりの摂取カロリーが通常の食事よりはるかに少ないため、1日3食のうち1食を生食に置き換えれば、足りない分のエネルギーとして体内の脂肪が分解されるので、ダイエット効果も抜群です。
また、生食はエネルギー効率も良く、完全燃焼するので、体内に老廃物が蓄積する心配もなく、肥満体質を改善することができるのです。
基本的には体に負担をかけずにダイエットできる生食ですが、体質的に向いていない人もいます。冷え症の人や胃腸が弱い人で、生食を食べたあと頭痛や発疹が出るようなら、すぐに中断して様子を見ましょう。