HOME 特集 今月の健康 予防医学 温泉で健康

長寿県沖縄で昔から“肝臓の妙薬”といわれ、日常的に用いられてきたウコン。
近年研究・開発が進み、数多くの健康食品が販売されるようになりました。ここでは健康食材ウコンの成分や効能を見ていきましょう。



●ウコンの成分と健康増進作用

最近ウコンが健康補助食品として注目されるようになったのは、ウコンの薬理作用が研究されるなかで、健胃作用や抗腫瘍活性作用など健康増進につながるさまぎまな効能が認められてきたからです。
ウコンの成分は全部で100種類以上あるといわれています。
そのなかで薬効成分としてまずあげられるのが、黄色色素クルクミン。肝機能亢進作用をはじめ多くの効能が期待されています。精油成分を見てみると、クルクモールには抗腫瘍活性作用、ターメロンには胆汁分泌促進作用というように、成分それぞれに高い効能が確認されています。
また、ウコンにはミネラルや食物繊維も豊富。ウコンの健康増進作用は、成分単体の力というより、何種類もの有効成分を含むウコンという薬草そのもののパワーだといえるでしょう。


ウコンの主な色素・精油成分とその作用

色素成分 クルクミン 肝機能亢進、胆汁分泌促進、利尿など
精油成分 ターメロン 胆汁分泌促進など
シネオール 健胃、殺菌など
α-クルクメン コレステロール溶解など
クルクモール 抗腫瘍活性など
β-エレメン 抗腫瘍活性など
アズレン 抗炎症、健胃など
カンファー 強心、健胃など
テルペン類 鎮静など


ウコンの主な薬効と作用

・免疫力を高める
ウコンの色素成分であるクルクミンや精油成分には免疫力を活性化し、活性酸素の発生を抑える働きがあります。これらの作用により、変異細胞の誕生やガン細胞の増殖を抑制する効果が認められています。

・肝機能を増強する
ウコンは二日酔いの特効薬として知られていますが、これは肝機能を強化し、胆汁の分泌を促進する働きがクルクミンや精油成分にあるからだと考えられています。

・ブドウ糖代謝を活発にする
増尿病の食事療法では、カロリーが少なく、生理的機能が向上する食品を摂る必要があります。ブドウ糖の代謝機能を高めるウコンは、糖尿病の予防に役立つといわれています。

・血行を促進させる
抗酸化作用のあるウコンは、血液を浄化し、血流障害を予防する働きをもっています。これらの作用によって、心臓病や動脈硬化、高血圧といった生活習慣病の予防ができると期待されています。




●ウコンの種類と特徴

ウコンはショウガ科の多年草植物です。世界中に53種類もあるといわれるウコンですが、日本産の三大品種といえば、春ウコン、秋ウコン、ガジュツ(紫ウコン)です。
ウコンの根茎には、独特の色素成分や辛味成分、苦味成分のほか、芳香性の精油成分が豊富に含まれています。これらはスパイスや着色料のほか、薬用や染料などにも利用され、適応分野は多岐にわたります。
日本産の三大品種は漢方でいう生薬のなかでも最高ランクに位置づけられる上薬で、すばらしい薬効があるといわれています。薬用の観点からすると、ガジュツ、春ウコン、秋ウコンの順に効き目があります。一方、食品としての適応性は秋ウコンがダントツ。日本でウコンといえば、カレー粉や着色科などに使われている秋ウコンを指すほどです。




このホームページのご意見・ご感想はこちらまでinfo@e.oisyasan.ne.jp

Copyright (C) 2000 e.oisyasan.ne.jp. All rights reserved