水道の水を飲んで「苦い」と感じた経験はないだろうか。これは、水道水に殺菌作用のある塩素が含まれているためだが、実は、まずいだけでなく、体にも悪影響を及ぼす。
たとえば、水道から水を流して手を濡らした瞬間、実に30万個もの細胞が破壊される。これも塩素の仕業。もちろん、健康な人なら1秒間にその5倍以上の細胞が再生されるため問題はない。しかし、細胞再生能力が低下している高齢者や、敏感肌の人は注意が必要だ。
また塩素には食べ物の栄養素を破壊する働きもあり、切った野菜は水に浸すだけで、ビタミンCの30%が失われてしまう。
塩素の濃度は、水道法上、蛇口から出る段階で0.1ppm※以上と規定されている。しかし、河川の汚染進行に対応するため、地域によっては、その5〜10倍の濃度になるような塩素が投入されているという。「昔にくらべて水がまずくなった」と言われるのは、そのせいだ。
一方、ミネラルウォーターは、採取した原水をそれぞれの工場でろ過、ボトリングしているため、塩素の害はない。
すべての生活用水にミネラルウォーターを使用するのはコスト面から考えても厳しいが、蛇口に取り付けるタイプの浄水器を設置するだけでも、水道水の塩素は除去できる。
まずは、毎日使わなければならない水道水の塩素を取り除くことから始めよう。
(注※ppmとは濃度の単位の略で100万分の1のこと)
|