●症状
あせもは赤ちやんや子ともの夏の代表的な皮膚炎だが、最近は暖房の効きすぎにより、冬でもあせもをつくる子どもが増えている。あせもが悪化したものがあせものよりである。
頭や額の生え際、首、脇の下、股間などのくびれ、おむつのあたる下腹部など、汗をかきやすく、汗がたまりやすい場所にできる。赤く細かいブツブツができ、これがくっついて一面真っ赤になることがある。かゆいのでかきむしっているうちに症状が重くなり、あせものよりになる。あせものよりになると痛みも加わるため、赤ちやんは不機嫌で寝つきが悪くなり、熱を出すこともある。
●原因
人間には200万〜400万個の汗腺があるが、出生前にはすでに完成されている。体表面積が成人に比べて小さい小児の場合、汗腺分布密度も高く、しかも新陳代謝が活発なので汗をかきやすいが、その汗とともに、皮膚についていたほこりや皮脂、垢などが流れて汗孔をふさぎ、汗が汗腺の中に閉じ込められて炎症を起こしたものがあせもである。あせもをかき壊したところに、黄色ブドウ球菌が感染すると、あせものよりになる。
●治療
軽いあせもなら、皮膚を清潔にしておけば治るが、症状が重く、治りにくい時はステロイド剤を薄く塗ると良い。あせものよりになった場合は、患部を切開して膿を出し、炎症を抑えるアクリノール亜鉛華単軟膏を塗る。黄色ブドウ球菌に効く抗生物質を服用することもある。
●日常の注意
室内は風通しを良くし、夏は涼しく、冬は暑すきないように適温(22〜23℃前後)を保つことが大切。皮膚を清潔に保つためには、汗をかいたらこまめに拭き、下着を取り替えること。夏ならシャワーや水浴びで汗を流すのも良い。入浴時には、石けんを手にといて泡で体を洗い、石けんかすが残らないようにさっぱりと洗い流すこと。
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