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自律神経のバランスを整えよう。
厳しい冬の寒さに硬く身を守っていたつぼみが、春の暖かさに触れてほころぶように、春になると揺らいでくる自律神経。
ただでさえ不安定になっているところに、強いストレスなどの刺激を受けると、自律神経は大きく乱れて、肩こりや動悸、息切れ、イライラなどの不快症状が現れる。
心理療法やセルフケアで自律神経をコントロールして、イキイキと春を楽しもう。



注意が必要な症状はコレ!

自分にあてはまるものにチェックしよう。


のぼせ、冷え、めまい、動悸などの体の不快症状がある
トラフルが生じるとすぐに落ち込み、体調不良になる
検査をしてもこれといって異常はない
季節の変わり目、特に春先に体調が乱れる
もともと低血圧、虚弱体質である
しばしばかぜをひいて寝込む
妊娠中または出産したばかりである
現在、50代〜70代半ばの更年期である
月経異常・困難がある
オフィスや家庭でストレスを受けやすい環境にある
人間関係がスムーズにいかず、クヨクヨ悩む
体の不調に敏感である
食事、睡眠など1日のリズムが不規則である
人目が気になる


9つ以上の項目に当てはまる場合は、医療機関を受診しよう。9つ未満でも、項目のような症状により日常生活にさしさわりがある場合や次々に症状が現れる場合、症状が改善されない場合も受診しよう。



心身のストレス、不規則な生活、ホルモンのアンバランスが自律神経を乱す

■内臓や器官をコントロールする神経
私たちの体に張りめぐらされている神経は、脳と脊髄からなる中枢神経と、体の各器官と情報交換を行っている末梢神経とに分かれている。
このうちの末梢神経に属する自律神経は、交感神経と副交感神経の2つからなり、心臓や胃など、自分の意思では動かせない内臓や器官を自動的にコントロールしている。なお、交感神経と副交感神経の働きは正反対で、たとえば心臓の場合、交感神経は心拍数を増やして鼓動を速める一方、副交感神経は心拍数を減らして心臓を安定させる。

■自律神経の乱れは、心身へのストレスが原因
交感・副交感神経は、気温の変化やストレスなど、外界の刺激に合わせ、バランス良く柔軟に対応しながら、内臓や器官の働きを一定に保っている。ところが、外界の刺激が長時間続いたり、許容範囲を超えると、交感・副交感神経は大きく揺らぐ。それをもとの安定した状態に戻そうとするあまりバランスが崩れてしまうと、結果として心身に不調が現れてくる。これが自律神経の乱れによる心身の不調だ。
この自律神経を乱す主な外界の刺激は、心身のストレス、不規則な生活、ホルモンのアンバランスの3つ。乱れやすいタイプの特徴は、神経が細かく、完璧をめざして悩んだり、健康を気にしすぎたり、なかなか太れないような人で、女性に多い。こういった性格の人が仕事や人間関係で悩みを抱えたり、長時間の強いストレスを受けたり、不規則な生活で疲労がたまったりすると、自律神経に乱れが生じる。
さらに、ホルモンの働きも関係していて、月経異常や月経困難などの症状を抱えていたり、妊娠中、出産後、更年期などのために女性ホルモンの働きが悪いと、自律神経にも大きな影響を及ぼすようになる。

■検査で異常がない場合、心療内科を受診しよう
心身の不調はあるものの、内科などで検査をしてもこれといって異常がないという場合は、本人だけでなく周囲の人も「気のせい」「仮病」などと考えてしまいがちだが、あきらめて放っておかず、心療内科を受診しよう。
心療内科では、血液検査や]線検査などのほか、面接、心理テストなどから診断をつける。一般検査を行うのは、自律神経の病気以外に、自律神経を乱すような内臓の病気や、もっと症状の重い心の病気が隠れていることがあるからだ。
自律神経の乱れが原因と判明すれば、ストレスを解消し、不快な症状を排除する適切な治療として、心理療法、薬物療法、理学療法、生活指導が行われる。


●自律神経の乱れが引き起こす主な症状
自律神経の乱れによって現れる症状には、体の不調と心の不調がある。体の不調は頭痛、肩こりなどのほか、疲労感、倦怠感などのように全身症状として現れる場合もある。これらの症状の1つが長期にわたって続くこともあれば、いくつかの症状が同時に現れたり、また、症状が出たり消えたりする場合もある。




日本医療企画「ホスピタウン」より



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