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肩こり、頭痛、しびれなどを取り除く、ストレッチ体操と呼吸法、ウォーキング

運動不足の人は、自律神経を乱しがち。適度に体を動かして、自律神経を整えよう。とは言っても、もともと自律神経のバランスが悪い人が激しい運動をしたり、長時間行ったりすると、汗を大量にかいて脱水症状を起こしかねない。少し汗ばむ程度の軽い運動を、水分を補給しながら、毎日続けよう。
おすすめなのは、ストレッチ体操、腹式呼吸法、ウォーキング。筋肉・腱にほどよい刺激を与え、自律神経の働きを高めてくれる。

■ストレッチ体操
筋肉を鍛え、骨と骨をつなぐ腱を伸ばす運動。筋肉や腱にほど良い
刺激を与え、内臓の働きもスムーズにしてくれるので、自律神経の強化に役
立つ。意識して体の節々を伸ばすようにしよう。

■複式呼吸法
自律神経が乱れる人や強いストレスがかかっている人は、呼吸が速く、浅い場合が多い。
ゆっくりした腹式呼吸を行って、新鮮な空気をおなかいっぱいに取り入
れ、自律神経を安定させよう。腹式呼吸は朝の起きた時や、晩の就寝時に心がけると良いだろう。
おすすめの方法は、仰向けで横になるか、背筋を伸ばして立って行うもの。まず、腹部に軽く手を当て、おなかの底からゆっくり息を吐き出す。おなかを引っ込めて「1、2、3」と数える間、息を止めてからゆっくり息を吸っておなかを空気で満たす。ここで、再び「1、2、3」と数えるくらい息を止め、次に息を吐きながらおなかを引っ込める。この動作を5回繰り返す。

■ウォーキング
毎日1万歩を目標に、最初はふだんと同じくらいの速さで歩き、慣れてきたら早足で歩く。1日のうちに10分、15分と数回に分けて歩いても効果はあるので、まとまった時間がとれない時は、家のなかでもこまめに歩き回る、エスカレーターやエレベーターを使用しないで階段を使う、近くの店より1km遠くの店まで歩く、1駅先まで散歩するなど、歩くことを意識的に心がけよう。






ライフスタイルを見直しストレスに強くなる生活習慣10カ条

(1)生活のリズムを整える
夜ふかしや徹夜、昼夜逆転の生活を改め、太陽の動きに合わせた早寝早起きの習慣を身につけよう。日中、太陽のエネルギーをたっぷり吸い込めば、体の働きも活発になり、生体リズムや自律神経もバランス良く働く。

(2)快眠・快食・快便を心がける
快眠・快食・快便は生命維持の基本。朝食を抜いたり、偏食せずに、3〜4時間の間隔で3度の食事をきちんととろう。正しい食事をすれば快便も保証される。夜は約7時間の睡眠をとり、夜に働く副交感神経、日中に働く交感神経のバランスを崩さないようにしよう。

(3)適度な運動で良い汗を流す
自律神経が乱れやすい人に、過度な運動はかえって良くない。無理をせず、疲れすぎない、適度な運動を毎日続けよう。

(4)趣味を持って気分転換を
音楽を聞いたり、映画を見たり、気持ちを解放できるようなことを見つけて、上手に気分転換をして息抜きし、生活に緩急のリズムをつくり出そう。

(5)心から話のできる友人を持つ
精神的につらい時、話を聞いてくれる友人がいると、それだけでホッとする。話をしているうちに、解決の糸口が見えてくることもある。自分が良く思われたい、ほめられたいなどと思わずに、ありのままの自分を見せて、胸のうちを話してみよう。

(6)つらい時には叫んで、泣く
頑張りすぎてつらい時は、泣いたり、叫んだりすることも大切だ。素直に感情を表現することで、心と体のバランスがとれて気分がさっぱりする。

(7)疲労回復のバスタイムを有効に
疲労感がある時に効果的なのは入浴。38〜39度くらいのぬるめの湯で半身浴を楽しみ、入浴剤なども利用してリラックスしよう。

(8)完璧主義をやめる
満点を求める完璧主義は、他人に厳しく、自分の至らない点を他人のせいにしがち。しかし、70点でも幸せに、楽しく生きることができると考えれば、他人にも自分にもやさしくなれるはずだ。

(9)先入観を持たない
新しいものや人に接する時には、先入観を持たないようにしよう。先入観を持つと、物事を否定的にとらえるようになる。空想のなかで(非現実のなかで)認知を歪めてしまいかねない。ありのままの現実を見つめれば、むしろ思いがけない出会いや世界が広がるだろう。

(10)解決は早めに
悩みがある時は友人に相談するなどしてすばやく解決を。つらい症状がある時は、とりあえず心療内科を受診しよう。症状を長引かせると、解決しにくくなることがある。




つらい時は薬で症状を緩和

自覚症状があるのに放っておくと、症状が気になってますます自律神経が乱れるという悪循環に陥るが、医師が処方する稟によって、つらい症状を抑えることができる。「薬は癖になるから怖い」と敬遠する人もいるが、医師の指示のもと正しく服用すれば問題はない。ただし、勝手に減らしたり、やめたりはしないこと。薬の効果について疑問がある時は医師に相談しよう。

●抗不安剤

喜怒哀楽の感情をつかさどる大脳辺縁系の一部に作用して不安を除きリラックスさせる薬。脱力感、眠気、便秘などの副作用が生じることもある。

●自律神経調整薬

自律神経の中枢である視床下部に働きかけて副交感神経・交感神経のバランスをとる。比較的副作用は少ない。

●自律神経末梢作用薬

自律神経の末端に効く薬。特定の症状がある時に使用する。

●抗うつ剤

気分の落ち込みやイライラなど心の症状がひどい時に使用する。

●ホルモン剤

更年期などホルモンのアンバランスが自律神経に影響を及ぽしているような場合に、女性ホルモン剤や男性ホルモン剤を使用する。

●ビタミン剤

自律神経の機能の改善にビタミンE剤・B剤などを使用することもある。

●睡眠誘導薬

自律神経の失調に多い症状であるよく眠れない、睡眠が浅いなどの睡眠障害に使用する。




日本医療企画「ホスピタウン」より



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