●発汗の滞りが不調の原因に
汗は、体温調節と同時に、体内にたまった老廃物や疲労物質を排出する働きをする。しかし最近では、夏場も冷房のきいた室内で長時間過ごすことが多くなっているため、暑くても汗をかけない体質になっている人が増えている。発汗が滞ると、手足のしびれや肩こり、慢性疲労などが起こりやすくなるので要注意。たっぷり汗をかくために、浴室を利用したサウナにチャレンジしてみよう。最近は浴室に簡単に取り付けられるミストサウナ付き暖房もあるが、換気扇を止めて、肩からタオルを羽織り、長めに半身浴しても発汗しやすくなる。
なお、サウナに入る際には、事前にコップ1杯の水を飲み、あらかじめ失われる水分を補給しておくこと。また、皮膚を必要以上に刺激しないように、木綿やナイロンで垢をすり落とすのは避けよう。浴槽から上がった後は、41〜43℃くらいの熱めのシャワーを浴び、汚れを洗い流す。入浴後は、水滴を軽くふき取ったら、バスロープなどを羽織って20分ほど涼み、汗が十分に引いてから衣類を着用しょう。
●脂肪を燃焼させる「高温反復浴」
もともと42℃近くの高温を好むと言われる日本人。さらに高齢になるほど高めの湯温を好む傾向にある。しかし、高温浴の入浴時間はせいぜい3〜5分が限度。入浴時間が増すと、のぼせやすくなるほか、動悸も速まり、湯冷めもしやすくなるなど、健康面でもマイナスだ。「そうは言っても・・・」という方には、健康的に高めの湯温を楽しむ「高温反復浴」をおすすめしたい。
まず湯温を41〜43℃に設定し、体を慣らすために指先など末端から心臓へ向けてかけ湯をする。次に肩まで湯につかり、3分間入浴したら上がって5分間休み、また3分間入浴する、というように、入浴と休憩を3回線り返す。反復することによって血行が良くなり、内臓の働きも活発化。脂肪の燃焼も促進するほか、リンパ液の流れも良くなりリンパ球も活性化するので、免疫力もアップする。
この入浴法は、ウォーキングを50〜60分間行うのと同程度の運動量に相当するため、ダイエット効果も期待できる。ただし、心臓にトラブルがある人、血圧の高い人、高齢者は、避けたほうが良いだろう。
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