就寝時の「寝汗」に悩んでいます。月に2〜3回程度なのですが、全身から汗が吹き出し、下着やパジャマがびっしょりになります。特に下半身がひどく、上半身からは汗が出ていなくても、下半身だけにかなりの量の汗が出ており、下着やパンツは洗濯後のように濡れています。下半身だけの場合、夜尿症かと調べますが、違うようです。恐い夢なども見ません。何かの病気なのでしょうか?
(29歳/男性)
A)多くの疾患が考えられます内科医の診察を受けましょう。
寝汗と夜尿を簡単に鑑別するには、シーツのにおいを嗅いでみてください。さらに自分で判断したいときは、パンツ型の紙おむつを履いて寝て確かめてください。
発汗の場合に最も多いのは感染症で、一般の熱性疾患で睡眠中の発熱があり解熱、発汗しますが、肺結核、亜急性心内膜炎などの疾患も考慮しなければなりません。さらに、甲状腺機能亢進症症、褐色細胞種、末端肥大症、尿崩症などの内分泌疾患、糖尿病、低血糖などの代謝性疾患、自律神経障害、脳内視床下部の体温調節中枢、発汗中枢の障害、更年期障害(今回は男性なので当てはまりません)でも多量の発汗を生じます。
また、夜尿とは睡眠中にだけ無抑制尿失禁が起こる状態です。新生児の夜尿は生理的なものですが、高位中枢が確立されたあとの夜尿は夜尿症といいます。大半は排尿中枢の障害によるものですが、尿路感染も尿路反射に影響を与え尿失禁を起こしたり、睡眠中の異常脳波(てんかん発作など)で尿失禁を起こすこともあります。前立腺疾患では夜間に限らず尿失禁することがあります。
これまで述べたように色々な疾患があげられますので一度内科か泌尿器科を受診することをお勧めします。
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