我が家で飼っている犬はまだ3歳ですが、あまりにかわいいので、今から「ペット・ロス」になったときのことを心配してしまいます。両親、特に専業主婦の母には生き甲斐に近いように見えます。あまり落ち込まずに済むように今から心がけておくことがあれば、もしくは、いつか犬が死んでしまったときに私が両親にしてあげられることなどありましたら、アドバイスをお願いします。
(25歳/女性)
A)悲しみを受けとめてあげることが大切
いわゆる「ペット・ロス」は、愛する動物を失った人の正常な悲しみの反応であり、決して特別なことではありません。ペット・ロスから立ち直っていくプロセスは通常、次の4段階に分けられます。
第1段階はペットの死を現実として受け入れる段階ですが、素直に受け入れるのはとても難しく、受け入れるまでに時間がかかります。第2段階は自分の悲しい気持ちを素直に表現する時期です。第3段階は動物のいない状態に適応する回復刻です。そして第4段階では、さらに進んで、亡くなったペットが想い出となります。
4つの段階それぞれを明確に分けることはできず、オーバーラップしたり少し逆戻りしたりしながら回復していきますが、各段階を通過することにより、悲しみから徐々に解放されていきます。
ペットを失ったことで一時期ひどく落ち込んだとしても、そのダメージから自然に回復していくのであれば全く問題はありません。ご家族もそのように理解してあげて、「ペットが死んだぐらいで情けない」と思わず、ペットの死による悲しみをお母様と共有してあげることが大切です。
具体的には、お母様が「犬が死んで悲しい」と語ってくれば、その気持ちをおざなりにせず、「確かにそれはとても悲しいことだね」と受けとめてあげるのがいいと思います。
ペットを失った悲しみを他の人も理解してくれていることがわかると、悲しみは日がたつにつれ、徐々に自然に癒えていくと思います。 |