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Q)水虫の薬はずっと使い続けなければいけない?できれば薬とはさよならしたいが・・・

もう何年も水虫とつきあっています。水虫ができるのは指のまた1ヵ所だけで、皮膚科でもらった薬をつけると症状はすぐに治まるのですが、しばらくするとまた現れます。これを大体1ヵ月に1回くらいの割合でくり返しています。水虫の薬というのはずっと使い続けていかなければならないものなのでしょうか。できれば薬とさよならしたいと思っているのですが・・・
(41歳/男性)

A)治ってからも、予防のために薬を使い続けたほうがよい

はじめに、治ったと思ってもまた水虫が出てくる原因について。
水虫は、完全に治ったと思ってもまた出てくるものです。その原因としては色々なことが挙げられますが、次の4つの場合が頻度の高いものといえます。
(1)治ったように見えてもまだ白痴菌が残っている場合。
(2)無症状で自分では水虫と思っていないが、かかとなどの白く角化した部位に白痴菌がいる場合。
(3)足底はきれいでも、爪に白痴菌がいる場合(爪白癬)。
(4)完全に治っても、足ふきマットや靴などから再度感染する場合。
次に、また水虫が出ないための対策です。
(1)指の間のジュクジュクが治ってかゆみが消えても、まだカサカサで白っぽく皮がむけていませんか?症状がほとんどなくなっても、最低1ヵ月は薬を外用し続けるようにしてください。
(2)角化型足白癬といって、足底特にかかとが白く硬くなっている、何の症状もない水虫があります。指の問の水虫が治っても、こちらが残っていると1ヵ月くらいですぐ指の問に症状が出ます。足全体をしっかり治療してください。
(3)2と同様に、爪白癬があるとすぐ再発します。白濁し肥厚してもろくなった爪はありませんか? 爪の水虫は外用では治りにくく、内服を必要とします。
(4)完全に水虫が治っても、水虫になりやすい体質は変わりません。入浴時によく指の間を洗い、フットケアをしましょう。足ふきマットやスリッパなどから、すぐ再度感染しますので、自分専用のものを使うとよいでしょう。
水虫になりやすい人は、完全に治っても、予防的に薬を外用し続けるほうがよいかもしれません。3〜4日に1回の外用でOKです。




Q)白血球数が少ない場合何に気をつけたらよい?

先日、健康診断の結果をもらったところ、ひとつだけ「要経過観察」の項目がありました。どうやら白血球の数値が低かったようで、「白血球数減少症」との診断名をもらいました。ちなみに数値は3430でした。こういう結果は初めてのことなので不安になりましたが、調べたところ、白血球数は、多いほうが病気の心配があるようですね。では少ない時はなにを心配し、どこに気をつければよいのでしょうか?
(25歳/女性)

A)コンピュータ処理のせい。98%以上問題ないでしょう

まず最初に結論から述べると、あなたは98%以上問題がないといえます。現在、健康診断の結果はコンピュータで処理されてぃますが、コンピュータはある面融通がきかないため、正常値(施設によって異なりますが)をたとえば3500以上とセットされると、数値が1000でも、あなたのように3430でも、すべて異常と判断してしまうのです。
では残り数%の問題はどのようにしてチェックすることが可能かを説明しましょう。次のような点が思い当たるかどうか、振り返ってみてください。
(1)カゼをひきやすいですか?
一般に白血球の中の好中球という種類が1000を切ると、カゼなどの感染症にかかりやすくなります。ですから白血球全体の数(この場合は3430)だけでなく、次のステップとして、白血球の中の種類を調べることが重要です。このことは白血病などの診断にも役立つことがあるのです。
(2)貧血や血が止まりにくいことはありますか?
ほかの血球成分の異常、たとえば貧血があると、骨髄機能の障害が強く疑われます(再生不良性貧血など)。一方、血を止めるはたらきのある血小板の障害も、やはり骨髄機能の障害を示唆します。
(3)関節の痛みはありますか?
からだの関節を侵す膠原病とよばれる一連の病気がありますが、その中にも白血球数が減るものがあります。ただし頻度的には稀ですのであまり気にされなくても良いでしょう。
最後に、薬剤の中にも白血球を減らすはたらきを持つものがあるので、薬剤を服用している場合は主治医にご相談下さい。




Q)友人が不安に陥ってしまった 一度この状態になると、再び陥りやすい?

友人のことですが、良くない事が続き落ち込んでいました。ある日夜中に、手足がしびれて眠れないと電話があり、それ以来、夜眠れなくなったり、突然不安に襲われるようになりました。心療内科に行ったところ、過呼吸と言われました。精神安定剤を飲んで、ほぼ元気に回復しましたが、今でも時々不安になるそうです。一度このような状態になると、また不安に陥りやすくなるものなのでしょうか?
(26歳/女性)

A)再発を怖れる気持ちが悪循環を生みやすい

考え方としては、2つあります。1つは「良くないことが続いた」ということですが、その「良くないこと」がまだ解決していないか、またはご友人の心の中でそれによって起こった気持ちの整理がついていないという場合です。不安の種がまだ残っているわけですから、それによってまた不安になるということです。
もう1つは、ご友人は「手足がしびれて眠れない」などという出来事が急に起こった結果、強い不安になったことと思いますが、一度そういう訳の分からない不安を味わうと、どうして起きたのかが分からないために、大抵の方は、何かのはずみでまた起こるのではないかという気持ちに陥ります。「またそういうことがあったら怖い」、「また起きたらどうしよう」という気持ちがあると、何かその時と似たような感じがちょっとでもあると、一気に不安になってしまい、また同じような不安による症状が出てきてしまいます。その結果、「ああやっぱりなってしまった」ということになってしまいます。つまり悪循環を起こしてしまうわけです。
精神安定剤を飲むという治療法は、いずれの場合に対しても結果として出てくる不安を緩和してくれますので、服用しているうちにだんだん不安になることが遠のいていくというのが目標になります。ただし安定剤はよく効くために、反面として依存が起こり得ますので、それをわきまえながら使用することが必要です。
もしその方法でよくならなかったり、または薬だけに頼りたくないという場合は、薬以外の治療法もありますので専門家にお尋ねください。





日本医療企画「ホスピタウン」より



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