先日、健康診断の結果をもらったところ、ひとつだけ「要経過観察」の項目がありました。どうやら白血球の数値が低かったようで、「白血球数減少症」との診断名をもらいました。ちなみに数値は3430でした。こういう結果は初めてのことなので不安になりましたが、調べたところ、白血球数は、多いほうが病気の心配があるようですね。では少ない時はなにを心配し、どこに気をつければよいのでしょうか?
(25歳/女性)
A)コンピュータ処理のせい。98%以上問題ないでしょう
まず最初に結論から述べると、あなたは98%以上問題がないといえます。現在、健康診断の結果はコンピュータで処理されてぃますが、コンピュータはある面融通がきかないため、正常値(施設によって異なりますが)をたとえば3500以上とセットされると、数値が1000でも、あなたのように3430でも、すべて異常と判断してしまうのです。
では残り数%の問題はどのようにしてチェックすることが可能かを説明しましょう。次のような点が思い当たるかどうか、振り返ってみてください。
(1)カゼをひきやすいですか?
一般に白血球の中の好中球という種類が1000を切ると、カゼなどの感染症にかかりやすくなります。ですから白血球全体の数(この場合は3430)だけでなく、次のステップとして、白血球の中の種類を調べることが重要です。このことは白血病などの診断にも役立つことがあるのです。
(2)貧血や血が止まりにくいことはありますか?
ほかの血球成分の異常、たとえば貧血があると、骨髄機能の障害が強く疑われます(再生不良性貧血など)。一方、血を止めるはたらきのある血小板の障害も、やはり骨髄機能の障害を示唆します。
(3)関節の痛みはありますか?
からだの関節を侵す膠原病とよばれる一連の病気がありますが、その中にも白血球数が減るものがあります。ただし頻度的には稀ですのであまり気にされなくても良いでしょう。
最後に、薬剤の中にも白血球を減らすはたらきを持つものがあるので、薬剤を服用している場合は主治医にご相談下さい。 |