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高齢者65歳以上
体形が変化し、体の機能も低下する高齢期。どんなに健康に気をつけていても、気付かないうちに病気が進行している可能性もある。「最近、物忘れが激しくなった」「体がだるく食欲がない」など、毎日の生活のなかで感じている病気の初期症状も、「歳のせいだから」と見逃しがち。体力的、精神的に弱くなってきた時期だからこそ、より注意深く、自分の健康状態を確認することが大切だ。





■アルツハイマー病

認知症の代表的な疾患日本では60〜70万人が罹患しているとされる。具体的な症状には、記憶障害、失見当識などがある。
原因は不明で、根本的な治療法は見つかっていない。ただ。「抗コリンエステラーゼ阻害薬」という治療薬には、軽症から中程度の症状を改善する効果が認められている。また、症状としては似通っていても、アルツハイマー病ではなく、簡単な治療で治る場合もある。記憶障害などの自覚症状を感じ、少しでも不安を覚えたら、できるだけ早く詳しい検査を受けよう。



■老視・調節障害

近いところが見えにくくなる状態無理にピントを合わせようとすると、眼のかすみや肩こり、頭痛などの症状が出る。
斜視・弱視や神経・筋疾患などを原因として発症することもあるが、ほとんどは40歳前後から始まる眼の老化現象。水晶体の弾力性は、幼児期をピークに徐々に減少するため、老視・調節障害の進行を完全に止めることはできない。肩こりなどの症状を自覚したら、眼の病気かどうかを検査し、自分に合った老眼鏡をつくることが必要。その後も、眼に負担をかけないように定期的に検査を受け、老眼鏡の視力調節をすることも大切だ



■糖尿病

高血糖が進行した場合は、倦怠感や口渇多飲、強い空腹感などの症状が発症する。
また、比較的軽い初期段階では体重が増加するが、重症時には体重が減少する。長期間放置すると、腎不全によって人工透析が必要となったり、視力低下などの網膜症、心筋梗塞や脳梗塞などの深刻な合併症が出現する。1日のエネルギー摂取量を決める食事療法や歩行運動などの運動療法、経口血糖降下剤などの薬物療法が主な治療法。



■脳梗塞

脳の血管が細くなったリ閉塞することで血の流れが悪くなり、脳が壊死してしまう疾患。主な症状には、脳梗塞を起こした脳の反対側の半身が麻犀する片麻痺などがある。急性期には、血の塊を溶かす薬や脳の血液循環を改善させる薬が使用される。「廃用症候群」を防止するためにも、早期にリハビリを開始することが大切。その後、再発予防のため、高血圧症などの基礎疾患の治療を進める。



■肺炎

細菌やウイルスなどが病原体となり異常に増加することで、肺に炎症が起こる状態。
病原体によって使用する抗生剤の種類が異なるため、肺炎の原因となっている微生物を確定することが、診断上もっとも重要になる。微生物を確定する検査では、胸部のレントゲンや血液検査などが行われる。高熱や咳・痰、呼吸困難、食欲不振などが主な症状として見られる。発熱により体力が消耗しているため、安静を保つ。脱水予防のための水分補給も必要。その後、病原体に有効な薬剤の投与を行う。



■関節リウマチ

朝起きた時、手をカ強く握ることが困難になる、などの症状から始まり、関節痛や関節の腫れが起こる。
その後、関節の炎症が進行すると、関節を十分に伸ばしたり曲げたりできなくなる。最終的には、腱や靭帯が傷んでしまい、関節が変形する。また倦怠感や食欲不振、微熱などの全身症状も起こる。炎症の広がりを抑える薬物療法などを行う。



日本医療企画「ホスピタウン」より



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